音はそのクルマに「個性」を与える
中でもエンジン音は最も重視されている。車全体が与える感覚に直接影響していて、クルマに「個性」を与える要素だからだ。「たとえば、607やC5ではビロードのようになめらかな音、407やC4ではもっとパワフルな音、そしてC2 VTSや206 RCではスポーティーな音を出すようにしています」。
装備から発生する音も重要な研究分野である。たとえばドアの閉まる音は非常に重要で、クルマの品質に対応していなくてはならない。そして、ある程度の重量を感じさせる「クオリティ感のある」音と、ドアがきちんと閉まったことを知らせる「ロックした」音との間でベストなバランスを実現しなくてはならない。窓やトランクの開閉音についても、やはり詳しい研究がなされ、大幅な改善が実現している。
室内における電子音の存在もますます重要になってきている。この第3のカテゴリーに属す音は、たとえばウィンカー音、シートベルト警告音、パーキングアシストの音などだ。ドアの場合と同様、ここでも品質感があり、かつ機能的な音が求められる。「真っ先に着手するのはサウンドデザインですが、同時にその音をどのように空間内で再現するかにも取り組みます」
音の研究には力学的な知識も欠かせない。PSAプジョー・シトロエンの最優先課題は、快適なドライビングだ。たとえば同グループでは、ドライバー別の最適なギアボックスの電子制御や、路面の凹凸や溝をスムースに乗り越えるための振動音響学的快適性などについて研究がなされている。
では、今後の方向性は?「低燃費なハイブリッド・エンジンの開発やテレマティクスの進歩によって、お客様からは新たな期待が寄せられるようになるでしょうね」と、ヴァンサン・ルサリーは語った。
お客様の快適性についての要求はますます高まっており、この分野におけるPSAプジョー・シトロエンの仕事は今後ますます重要になっていくだろう。
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