植物の力
植物ベースの燃料をガソリンや軽油に添加するという発想そのものは、特に目新しいものではない。「1920年から1950年にかけて、フランスでは砂糖大根から作ったエタノールをかなりの高比率でガソリンに混ぜていた」とベアトリス・ペリエモレーは指摘する。植物を使うことのメリットは認識されていたが、第二次世界大戦終結後、石油価格が低かったため、バイオ燃料が普及することはなかった。しかし、1970年代と1980年代のオイルショックで状況は一変する。ブラジルを筆頭に、多くの国で石油への依存から脱却する動きが盛んになり、バイオ燃料の使用が促進された。
バイオ燃料が確固たる地位を築けたのは、環境にやさしいからだけではなく、農業に新たなビジネスの機会をもたらしたためでもある。ヨーロッパでは、1992年の共通農業政策改革により、減反の対象となっていた農地でガソリンに添加するエタノールの原料であるビートやトウモロコシ、バイオ軽油の原料となる菜種やひまわりを栽培できるようになった。これらの好条件が布石となって発せられたのが、ガソリンと軽油に混ぜるバイオ燃料の割合を2005年には2%に、2010年には5.75%に引き上げるという「欧州議会・理事会指令2003/30/EC」であり、フランスはすでにこの目標をクリアしている。
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