プジョーは幼児の安全対策で業界をリードしており、クルマに搭載した幼児保護機構は市場最高レベルを誇る。安全対策に関する情報の分析やチャイルドシートのエルゴノミクスの研究にも、特に力を入れている。
時速50kmで走っているクルマが衝突した瞬間の体重20kgの子供の重量は600kgに相当することはあまり知られていない。これは、ビルの4階から飛び降りるのと同等の衝撃である。プジョーのバイオメトリクス・幼児安全工学部門の責任者ブノワ・ベスノーはこれについて「もっと分かりやすくいえば600kgの重りの下敷きになるようなもの」だと説明する。だからこそ、走行中は幼児をチャイルドシートに正しく座らせておくことが必要である。ただし、シートベルトを着用させるだけでは十分とはいえない。
幼児保護の専門家ローラン・ポーガムの言葉を借りれば、幼児は成人のミニチュア版ではなく、幼児の安全対策は成人の場合とまったく別の角度から考える必要があるからだ。「成人と幼児では体格がまったく異なる。2歳までの子供は頭部が重く、体重に占める割合も最大4分の1にもなるが、成人ではその割合が8分の1と小さくなる。そのため、幼児の安全対策は成人の場合とまったく別の角度から考える必要がある」という。幼児は首の筋肉が強い衝撃に耐えられるほど発達していないから、衝突事故の際は首にけがをする危険性が高い。そこでベスノーは「できれば後ろ向きのチャイルドシートを使用すべき」だと主張している。プジョーは、フロントパッセンジャーエアバッグを外してチャイルドシートを装着できる仕組みをいち早く標準装備したことでも知られている。
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